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スティルライフ, I follow the sun

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カテゴリ:点景、スロウデイズ、紅茶時間( 90 )

祝福の角

ちょっとした会議、などのために外へ出る。
いつもはばたばたと閉まったあとのお店がみんなみんな
きれいなその内臓、を
わたしに見せてくれている。

バスで、とおりすぎてゆく、外。

立ち寄れない花屋が道いっぱいに
いまのための花(主に鉢植え、トピアリー)を
歩道にまで並べているから、わたしは
バスなんてもう降りたくなってしまうのだけど……

圧倒的に、葉っぱの多い12月。
紅のポインセチアが
きみどりのゴールドクレストが
並んで並んで道ゆくひとを止めている。
そうして
破れない金属のかべに隔てられたわたしのことも
しっかりと、そのあざやかさに留めている。

十二月、三冬月、
ひくい曇り空のしたの
走り駆ける風景。
by stelaro | 2006-12-16 15:23 | 点景、スロウデイズ、紅茶時間

虹ガ出タナラ

■ 2006/12/03 Sun 「虹ガ出タナラ」

真冬並みの冷え込みでしょう、と
気象予報士が口をそろえて唱えるなか、朝を迎える。
ぼんやりと目を開けて、ぐるりをみわたすと
窓の外はどうもおかしくきいろなのだ。
きっと、これは、雲と霧とおひさんとがなにかをやらかしているに違いないと
ぼくは、がらがらと窓を開け、きんと冷えた空気を痛んだ喉に吸い込まないように
気をつけながら、外に顔を突き出す。
そしてみつける、
西の空に
おおきく弧を描いた、虹のスペクトルを。

オーヴァー・ザ・レインボゥ

虹を追いかけた子どもは二度と戻らないということ、
笛吹きがすべての若者たちを連れ去っていったこと、
しかし、ほんとうは
虹はすぐそこに浮かんでいるのかもしれないともぼくは思った。
あんまりきれいに弧を描き
黒につづく赤から深い深い藍紫まで
ふわり
とかけのぼってゆく色のしまじまだから。
ぼくが、ぼくたちがたしかに笑い泣きすごしたあの建物の部屋の
ちょうど窓からのびてゆき、北の空へとまっすぐに抜ける
それは、たしかなるかけはしだったから。

手を伸ばさなければ
手のなかにあるのかもしれない
きいろなひかりがきらきらとひんがしから照りつけて
細かな雨のちらつくなか
くっきりと、冬の虹はそこに「懸かって」居た。
by stelaro | 2006-12-03 08:01 | 点景、スロウデイズ、紅茶時間

12月、恒例のひとに出会う。

■ 2006/12/2 Sat 「12月、恒例のひとに出会う。」

うらうらとあったかかったひるまの日、
ああ気がつけばそろそろ12月になるのだなあ、と
てとてとと、散歩歩きのような足取りで
気まぐれに、ちがう道をぐるりと回ってやってきて、
そうしてまた、このひとに出会いました。

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こんにちは。


このひとは、ペットグッズショップの看板犬さんです。
ほんものの看板犬さんもいるようなのですが(そちらは白のけむくじゃらの小型犬)
お店のガラスのドアの向こうで跳ね回っていて、あまりお近づきにはなれません。

こういうあてどなき歩きをするようになってからこのひとに出会い
会うたびに思わずこんにちはと言い
忘れたころにまた出会い、、、と、くりかえし
私が知るかぎり、かれこれ三年はこの場所にどっしりと座って
「りっぱな看板犬」の役割を果たしているのですが
(なかには台風の日さえあったのですが!)
どうも、その重量に見合ったカンロクと哀愁をもっているように思えてしかたなく
そのあたりがどうやら、尊敬しつつともだちになりたくなっちゃうような
ポイントのような気がします。

実際、カメラのファインダーを通すと一気に哀愁が増してしまうので
被写体としてはかなり難しげなひとです。
ほんとうにねえ、ヒトの目でみると凛々しいのに
どうしてかなしそうになっちゃうの?もう一枚いいですか?
と、話しかけながら延々写真を撮っては、「ありがとうございましたさよなら」
とお辞儀をして帰っていくエプロンスカートな人間+犬の図は……
傍からみると、たぶん、かなり奇異なんであろうか。
いやきっと奇異だろう。

ちなみに、今回すっぽり着せられたサンタクローズ装束をみて思い出したこと。

「ケンタッキーフライドチキンの前に立つカーネルサンダース人形は
地球上世界各国共通ににょきにょき立っているとおもいきや、
実は日本支店にしか、いない」

薬屋さんの前のケロヨン。
不二家の前のペコちゃん。
ケンタッキーの前のカーネルサンダース。
小樽のケンタッキーのカーネルおじさんは黒ブチメガネをなくしていた。
ああ66歳でフライドチキン屋をひらいて大成功したカーネルさんだけど
まさか、太平洋をはさんだ反対側の国で
無数の自分の分身が、にこにこ笑いながら
お店ごとにカスタマイズされてみたり老眼鏡を落っことしてみたり
クリスマスにはサンタ姿になっていたりするなんて、いや想像しただろか。

そうして私はといえば
日本中のケンタッキーのお店の中に、あのカーネルさん専用の
サンタ装束が一着ずつしまわれているんだなあということを想像して
わけもなく、うきうき笑いがこみ上げてくるのだった。
ああ、日本中にちらばる隠れサンタさんたち!
by stelaro | 2006-12-02 22:35 | 点景、スロウデイズ、紅茶時間

海に空に、恋。

ふと見つけた、
なんとなく向こうから舞い込んでくるのね、
恋焦がれているものは。

「8・15 OKINAWA Cocco」
http://www.bk1.co.jp/product/2729765/p-stelaro/

沖縄のあの、8月のステージの写真集。
わたしがみていたところで、
見届けられなかったところで、
何が起きていたのだろう何が揺さぶられ躍り
うずまいていたのだろう
そこにいたけれど
手には触れられなかった近くで

……クリスマスプレゼント、かな。
ちょうど割引クーポンがメールで届いていたから
予約してしまったよ。
なにも考える先に、ただそれはおそらく
あたしがあたしであるから

笑顔が光っていた、
島だった。
しめった下草、
あかい花の咲くところ。

……かえりたいかもわからない。

くりかえし
つめたい闇にシリウスをさがすように
旅の先でふかく息をすうように
きみと見たあの花の色を忘れがたいように

ただ、恋しい。
by stelaro | 2006-11-17 02:19 | 点景、スロウデイズ、紅茶時間

TRICK or TREAT !?

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オカシクレナキャイタズラスルゾ!

黒いマントのランタンおばけ
ジャックは姿を現した
こどもたちは大喜び?
パパとママとに渋い顔させ
とっておきの戸棚の鍵をジャックする

ほらみんなついておいでよ
全部のカギはぼくたちのもの、
ヌガーもナッツもチョコレートだって
今日は大人の手は届かない

万聖節の前の晩、
町中は大騒ぎ、大騒ぎ
お祈りはみんな明日にとっておけ?
今日はぜんぶの罪なき悪魔が飛び交って
ここ一年ぶんのニュースを忙しく語り合う
興味があったらついておいで
コウモリの先導で、魔法の焚火へ
戦利品の鍵にお菓子を忘れずに

もしも邪魔するだれかがいたら……?

どうもしないよ、ただ夜が明け、すべての聖人が現れても
ぼくはあたしは魔法の焚火から帰らないだけ
ジャックのマントの下から笑って大人の聖なるせかいを
見下ろして、矢のように飛ぶ方法を習うだけ
by stelaro | 2006-10-31 05:34 | 点景、スロウデイズ、紅茶時間

期間限定沖縄日和

■ 2006/08/08 Tue 「期間限定沖縄日和」

お元気ですか?

ながかった梅雨が終わって
本格的に夏がきて
私は、
この春(?)にはじめたところのおしごと(?)である
塾のせんせい、というものに
週にわずか、よろよろながら、、、行ったり来たりして、

前より、月を見る回数がふえました。
夜のバスに、乗ることがふえました。
カエルの声が変わっていくのを聞いたり
昼のあいだ、蒸された田んぼの稲が、
夜になって草いきれとなってまじっている「ひなたくさい」空気を
橋の上からぼんやり嗅いでいたりします。

小学校のころは、刈り取った稲藁が山積みになった、子どもとしては巨大な
ちくちくしていいにおいのする、あの薄茶色の山に
田んぼのまんなかにある日突然できる山に
もぐりこんでは遊んだりしたけれど。

今日の月はれもんよりふくらんだようで
中天にのぼりつめても、まだ
黄色のいろをたもっていました。

今日から残暑ですね。
ますますお日さんはつよくひかり
気温は強さをうしなわなくても。

気まぐれで、、、きっと
かなり狙いを外さない、何年も前から計画されていた「気まぐれ」で
八月十五日を沖縄の本島ですごすことにしました。
かなり切迫した、気まぐれ。
きっとその日、
東京には風のなかに、秋がひそみはじめるだろうと思います。
ミナミノシマは、きっとまだまだ太陽のなかにあって
ぎらぎらとひかっているだろうと思います。

ひとつひとつの色を際立たせるあのふしぎな空気と甘い風とひかりと。

立秋の夜、
雷の音をききながら

ma.i
by stelaro | 2006-08-08 02:25 | 点景、スロウデイズ、紅茶時間

長雨、深夜、不精する読書

たとえば雨が降って降って降りつづけるときに
なぜか落ち着かないような、完成されたような気分になってしまい
わたしがうろうろ、本を広げる。
ざらりとした紙表紙で
ひらいた、まっしろでないページはやわらかく雨の湿気を吸い取って
こころなしか毛羽立っているような
……そんな手触りとものがたりをもとめて。

雨にふりこめられた空とわたし。
ほんとうは、かほちゃん、を求めていた
果歩。この上なくきちんとなめらかな態度で生クリームみたいに
せかいと自分とのあいだに線をひいて
なにごともないように暮らしているひと。

しかし長雨はわたしをとことん不精にするので
わたしは果歩のものがたり(ホーリー・ガーデン)をさがすかわりに
私、の物語、ウエハースの椅子、を
部屋のなかから拾い出してきて、そのページの紙をなぜてみたり
話のなかに思い出される景色やモチーフやなにかのことを
雨といっしょにざわざわと思いだす。
犬の目や、重たいタフタのカーテンや、妹の髪とか
なんとなく人生をリタイアしたみたいな空気に覆われた
私、のもっている暮らしについて。
恋人やべたべたに甘いバカンスや旺盛な食欲、空になっていくたくさんのワインの瓶、
そういうアクティブなものたちと無関係に
終わっている部分。
読むまでもないくらいに完璧な部分。

長続きしすぎた雨はかかえている子供の絶望みたいで
わたしはこの、やわらかく水気を吸うような紙でできた
しずかに、すでに終わっているような
これからもずっとずっと続いていくはずのどこかのマンションに住む私の人生を枕の横に置いて
雨をききながら天井をみている。

長雨はみんなを少しばかり剥き出しにする、とか
そんなことをかんがえながら…

くもって、灰色の物語たち。
by stelaro | 2006-05-28 04:43 | 点景、スロウデイズ、紅茶時間

はるのここち。

■ 2006/03/25 Sat 「はるのここち」

ああやっぱり
ときが止まる、な。

と外を眺めながら思うのが春のここちかなと思います。

ただ、もう
「いろいろありました。」

……そればかり。
いろいろありすぎてもう何があったとか何がどうしたとか
書き付けられなくなるくらいに、いろいろな
いろいろ。

容赦ない。

それが、ここのところはるのくるたびに
わたしのかんずる、あたたかさへのことばで
ぽっかりと浮きでたひだまりを避けるように
日陰のほうへほうへと行ってしまう
この、はだざむくてあたたかい、季節への態度は
いつから身についたのだろうかと

ふしぎといえば、ふしぎです。
by stelaro | 2006-03-25 23:36 | 点景、スロウデイズ、紅茶時間

St. Valentine's Day

■ 2006/02/14 Tue

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ハッピーバレンタイン?

チョコレートが食べられないので
ゴディバの売場(一年中ある)を三重くらいにかこむ
女の子たちを、ふえええええ、と横目でみながら
「ガトーしらはまのストロベリーレアチーズタルト」を
ホールで買ってまいりまして。

最愛のぬいぐるみカイジュウたま、には
ベルギー産のクーベルチュールチョコレート使用、などという
すごい響きのミニチョコをあげました。至福ー。

やさしい時間のありますように。



今日のお洋服
DIETS!のベロアワンピース+月の王冠のチュールレースペチコート
イノセントワールドの薔薇レースヘアバンド
by stelaro | 2006-02-14 22:42 | 点景、スロウデイズ、紅茶時間

■ 2006/01/21 Sat 「雪」

明け方から雪、
気がつくと雪、
つもっていた雪。

ぱしゃり、と音をたてて屋根から塀の上から雪氷がおちる
まっしぐらに落ちて、水ととけて、
ぱしゃり。

前にねむっていた部屋はベッドをぴたりと窓につけて
台風がきても雪がふっても、
それがわかるたびに雨戸をはんぶん開け放っては
窓枠にあごをのせて外をみていました。
真夜中なら部屋のひかりが四角く外におちるので
そのなかだけ季節は激しく舞い吹きすさぶので

その白いしかくい窓を、あたしがじっと、見ていた。

……そんな昨日をおもいだす。

今眠っているところからは、外がみえない。
ただ分厚いうす灰色の雲がいちめんにあって
少し熱っぽいあたまで、今はいつかとかんがえる。

切りとらないのは、儚いから。
水雪は、つもりながらまたたくまにぱしゃぱしゃとくずれおちて
その暇までもくれないから。
ただ、気がついて見つめるまで。
by stelaro | 2006-01-21 16:06 | 点景、スロウデイズ、紅茶時間