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スティルライフ, I follow the sun

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電話、谷川直子的

■ 2005/02/03 Thu

朝からガーランドに電話をする

わたしは電話が苦手なので滅多に電話をかけない
うまれてはじめてかけた電話のことを今でもおぼえている

まちがい電話だった。(!)

まちがい電話に対する対処法などしらないので
という以前にまちがい電話という言葉さえも知らないので
わけがわからないでおどおど切ってしまい
説明することばを持たなかった幼児(ワタクシ)は
そのあと、パパにたいへん怒られながら
泣きべそをかきながら二度目の電話をかけたのだ
ああ、おもいだすとなみだがでる

トラウマティックということばは好きじゃないが
うまれてはじめてかけた電話(ほんとうは田舎のおばあちゃんにつながるはずだったやつ)が
ちゃんとつながっていたら、もうちょっと臆病じゃなくいられたかなとたまに考えた
小学校くらいのときの話、今はもうそんなことは思わない
ただテレホンアポインターのお仕事をしていた同い年の先輩がいて
それを聞いてひそかに尊敬したのですよ
こわくて逃げ出してついでに泣いちゃうかなあとか
思って。(泣きません)

なにはともあれ現実には
ネットやメールやFAXや郵便(!)などを駆使して
できるだけ電話をかけなくてすむように細工しているため
ほんとうに電話をかけない
かかってくるのには出るけれど
呼びだし音が鳴るとわけもなくダメージ5とかになっている
かける前の内容のおさらいと深呼吸はあさめしまえなのだ
すごいなあと思うのは相棒さんにさえ電話をしない
この間は新年のあいさつをしてくれたのにものすごくふきげんなまま電話に出て
いっかげつにいっぺんくらいしか電話をしないんだから話のしかたがわからない
と、むちゃくちゃな理由で切ってしまった

それから留守番電話になると基本的にそのまま切ってしまう
だってなんて言ったらいいのかわからなくて焦るんだもん
がちゃん

でも電話というのはのっぴきならない事情のときしかかけないので
それじゃおしまいさよなら、というわけにもいかないことが多い
だからどうするかというと
留守番電話にふきこむメッセージをいっしょうけんめいかんがえて
練習したあとにもういっぺんかけなおしてふきこむのだ
考えてみたら電話代を二倍にしているだけかも
うちのひとに知られたら、きっと怒られるのだ

高橋直子改め谷川直子(今年五島列島にお嫁にいったんだそうです)の日記を
さっきまで読んでいたので文体がへんだ
谷川直子さんの文章では決してない
あのひとはもっと簡潔でディティールの書き込まれていない文章を書く
と、わたしは思う
すなわちこんなにずらずらと長いこと書かない
詩人さんだからかしら

わたしはなかば詩人さんだけれど修行がたりていないので
たぶん簡潔なことばというのがたいへん苦手で
なんだかやたらに書き込んでしまう
文章をちらっと読んだことがある人はわかるんじゃないかと思うがとにかく長い
この間よしもとばななが吉本ばななだったときの一時期の作品をよんで
あまりの描写の長さにくらくらしたのだが
自分の書くなんとかいう小説のようなもの、も
同じようなことになっていたので、少しだけげんなりした
とりあえず二度目によむと自分でもなにが書いてあるのかつかめないような
「連綿とつづきすぎる抽象的描写」はよくないと思った
元気だと比較的ちゃんとさっぱりまとめられるんだけどな
と、これは
言い訳

高橋源一郎の「追憶の1989年」を読んだあとに今月今夜を書いたことがあるんだけれど
たぶん今はそのときと頭のなかのコトバはこびのしかたがよく似ている
わたしのなかのタカハシさん的スイッチが入ってしまうとこのような文章を書くのにちがいない
本家に似ているかどうかは、さておき

直子さんはと言えば、あの絶妙な間がとてもいいと思う
どんなに深刻なことを書いてあってもどこかとぼけてしまう味があってすてき
でもそういうのはまねして身につくものじゃないので
読むの専門、絵は真似をしてかけるんだけどな、文章はだめです
そういうところに深みを感じちゃったりなんかしちゃったりなんか

そういえば昔(10年位まえ)は、電話をかける前は
かならず作文をしていました、というのも相手が出たとたんにあたまのなかが
まっしろになって意味のわからないことを口走り、たいへんメイワクなので
だいいち恥ずかしいですとても。わわわわわ、とか言ってて。
だから電話をかけるまえにおもむろにえんぴつを取り上げて紙にむかい
「こんばんは○さんのお宅ですかワタクシ×(本名)と申しますが△さんご在宅ですか」
みたいなマニュアル(?)を作って電話の横においてから
いざ、受話器をとっていたのだった
本人たいそうまじめにやっています
ええ。

でもこの方法の落とし穴は、かけた先にお父さんとかが出て
「○○です」
と万が一名乗ってくれた時点でいちばんさいしょのせりふがむだになるので
やっぱりそこで頭がまっしろになってわわわわわになることです
そこをとばして次のせりふに飛ぶような冷静さは持っていないのでぜんぶがむだです
それにお父さんてどうしてああやってぶっきらぼうに出るんだろう
おっかなくて余計にわわわわになっちゃうじゃないか
そう思うと携帯電話が普及してくれてずいぶんラクになりました
持っている人が出るにきまっているから、あまり深く考えなくてすみます
ああでも、このあいだ迷子になったときに道を教えてもらおうと思って電話をしたら
しらないお兄さんにつなげちゃって、「あんた誰よ」って言われた。
携帯電話でまちがい電話があることを思いつかなかったので
駅のホームのみどり電話のまえでものすごくびっくりして立ちつくしてしまった
考えてみたら番号を押す手は変わらないんだからまちがえるよね
わたしのあたまにはそんなに優秀なメモリ機能はついていない

そんな電話ライフ、
それはそれで、ちょっとおもしろい。
by stelaro | 2005-02-03 11:39 | スイカペンギン、日々笑事