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ふるい家

■ 2005/01/30 Sun ふるい家

10歳まで、ふるい家に住んでいた
平屋の木造家屋で
張り出し窓で
部屋はぜんぶたたみじきで
窓枠まで木でできているような、そんな家

ふるいんですが
かならずしも住みやすい、わけでもないんですが
(ex. シロアリ、台風、耐震性かぎりなく低い、バリアフリーとは無縁の肯定差)
自分の部屋なんかも当然なかったり
脱衣所なんかもなく、しきりがおおむねふすまと障子なので
欄間、なんかもあったりしたので密閉性もほとんどありませんし
窓はサッシでないのですきま風をちゃんとシャットアウトすることもできませんし
要所要所には鍵がついているんだけれども
たぶん……いざとなったらけ蹴飛ばせば開くくらいの簡便さであって
いまどきでは防犯上どうなんだろうと悩むところも多いし
台所もせまくて小さかったんだけれど

かなり、けっこう、好き

そんなふうだから

先週
日曜日にヨーグルトを買いに生協まで出かけていって
途中の本屋さんで「天然生活」の最新号を、買う
もっとも最新といっても出たのは先月ね
天然生活は隔月刊で、偶数月の15日発売です
記事のなかみにより、買ったり買わなかったり、します

今回は、さいごの特集にあった「手をかけながら暮らす家」をみて
レジに走っちゃったのです
フクイユキさんという方がすんでいるうちを紹介しているんだけれど
その写真の一枚目が、笑っちゃうくらいに「元・我が家」に似ている!
いえ、もうそのものかと思うくらい
雨戸の戸袋のつくりとか、壁の組み方とか、
塗られたペンキのはげぐあいとか縁側を兼ねたようなひろい廊下とか
下半分にすりガラスのはまった、木枠の掃き出し窓、とか
縁の下の支えとか

もう写真を見るだけで手ざわりまでうかびます
ほんの少しほこりがかってざらざらささくれたペンキの塗られた木や
ぽこぽこやわらかくもりあがっているガラスのことや
あけしめするたびにびりびり言う窓
台風が来ると迫力満点で
ひとばんじゅうみしみしがたがたがちゃがちゃ言っている
そういう、家に違いない、と、
もはや確信のように。

きわめつけに、写真の背景にみえるお隣との境のコンクリの塀と
南天の木が植わっているのまで、おなじ……!

知らないうちに取材に来て撮っていったのかと思いました
そんなわけないです、笑
ちゃんと東京の家でした

ふるい家をリフォームして住むのがしずかにはやっているらしい
取り壊し寸前のような木造のうちを探して、買って、
つくりなおして住んでいると言うところを何箇所か知っている
雑誌で特集になっているのを見かけたりする
ふしぎな気分
自分のうちが特殊だという感じはまったくもっていなかったから
ふるいなあ、とは思っていたけれど
そうして、なんだか、そういう家に住んでいるともだちっていないなあ、と。

とりこわすのがもったいなくて
今は、祖父母のアトリエのようになっています
直して、住めないかなと
ときたま考えます

あたらしく建てた家から築50年の家にひっこす、というのも
なんとなくおかしな話かも知れないけれども
なぜか……なおすと住めちゃうんですよね、たぶん、
古さが汚れにむすびついていなくて

住んでいたときよりも、ひくく、ちいさくなったような家ですが
がらがらっと玄関をあけると
好きなものがぎゅうぎゅうに詰まっている
色の濃くなった、すべすべしてやわらかい柱とか
奇妙な年輪がみえる(眠るときに見上げて延々とおはなしを創るのに役立つような)
いろんな板でできている天井のもようとか
台所と茶の間のあいだについている、おかしな窓とか
(できたごはんを受け渡すのに使うらしいのです)
晴れでも雨でもそこに座って本を読むのに最適の張り出し窓とか
(パン生地を太陽に当ててふくらますために、よくそこに置いておいた)

風とか雨とか太陽が、すごく近くにある生活なんだろうと思います
外ときちんと仕切られていないがために
それだけに

そういうわけなので、よかったら本屋さんで見てみてください
ふるいおうちの好きな、猫とクワイの好きなひとへ。
by stelaro | 2005-01-29 21:18 | 点景、スロウデイズ、紅茶時間