西をむいた窓のすきまから
のぞく、いろとひかり
むらさきを帯びたあかるい灰に
あらかじさだめられたようにたたずみ、浮かぶまるい
まるいあかり
燐光よりつよくなった、でも
眼をやくことはなかった
月の反射はみなにやさしくて、ただ
ぼくはことばを呑み込む
あしたにはなにが待つの
ここにはなにがあるの
ぼくが生きて、息をして、それから
なにになるの
ふつふつとやまない呪いかなにか
きみが、あたたかなたべものなら
その端を切りとって、少しだけ泣いて
ゆっくりとこの歯で噛むよ
刻々とうすれるむらさきのなか
浮いたあなた、しずかなあなた
きんいろに輝いて見つめられない東のそらがますます
その、眩しさを増すまえに、あらゆるもの焦げてゆく前に
しすがな欠片をひっそり
薄荷のお菓子のように
からだに入れて
さ