スティルライフ, I follow the sun

nodakruco.exblog.jp
ブログトップ

<   2005年 04月 ( 23 )   > この月の画像一覧

「夏解」

■ 2005/04/30 Sat 23:05 「夏解」

エンディングのうたがいつまでも耳にのこってしまった映画、
そうしてすうっと心のなかにしみてくる映画。
半年前から公開を待っていた。
知り合いのひとが
「わたしたちのことを映画でやる」と、そう言っていたから。
そのひとは主人公とおんなじ(というと語弊があるけれど、名前は同じ)病気で
ぼくはそのことについて判るようなわからないような
そんなところでふらふらしていたから。
その後たち読んだ原作とあわせて少しずつ記憶をさかのぼる。

シャツの白、
ワンピースの白、
さるすべりの白、
そうして
さいごにたどりついて霧の中にいるようだと彼のもらした
見えない世界の、白。

見えないところは暗いんだと思っていました。
ひかりがなかったら夜になるように
見えない場所は、闇なのだと思っていました。

いつかもしもその世界の白をぼくが知ることがあったら
最後に見たいものはなんだろう。

生まれてはじめての記憶は、青い空のことだった。
ばくぜんと見上げた先の窓のむこうにひろがっていた
うす青くてまぶしい、季節のわからないしずかな空のこと、
音のない世界で、それだけがきらきらしていた空。

こういった映画をみると涙も止まるよとそう思う
ぼくは泣けない。
いや、
泣かない。

主人公の母親役が好きです、
やわらかい長崎のことばとサンダルをひっかけて
水菓子を買いに行くときのチャーミングなあかるさ。
息子をみおくった顔のなかにふっとただよう翳り方とか
そういうところ。(そうだ、にほんごはとてもうつくしいね)

ぼこぼこして石のしきつめられた坂や階段のつづく夏の長崎にて
ていねいにつむがれていった、あるひとつの旅の終わるまでの時間、
夏解。

……最後まで、おぼえていたいものは
なんですか。



data :
「夏解」磯村一路監督、2004年、日本、114分
原作 : 「夏解」さだまさし、幻冬社文庫
愛しているから、別れよう
愛しているから、別れない
大沢たかお、石田ゆり子、富司純子、林隆三、田辺誠一
[PR]
by stelaro | 2005-04-30 23:05 | コトノハ:cinema

砂糖菓子のとろける時

■ 2005/04/29 Fri 17:29 「砂糖菓子のとろける時」

急激に夏がやってきたのに圧倒されてぼんやりしてしまい
はだしの足でぺたりと座って
そとをみています

ベージュのローンのスカートにエプロンが
温度のあるくせに涼しい夏風を通してひるがえってやってきて
ちらりと見える路地の向こう側の家の白い壁が
ぬくもった夕方の色に
くっきりと染め抜かれているのが見えて

4月のさいごにぽっかりと浮かんでしまった夏の日は
とろとろと
砂糖菓子のゆっくりととけて崩れていくような
だるく、なまあたたかく
どこかとても甘いように思える

まるでトマトの種をぷつりと噛んだときにひろがる
ほんの少しの甘みのように、うっすらと
でもそこらじゅうにくっきりと気配が満ちていて

いつも、つい凝視してしまう
眠るのも忘れてじっと見てしまう、いたるところを。
そこにあることがうまく飲み込めないまま
通り過ぎていってしまいそうで
夏の夕方はほんとうに刹那に消えそうな、留まった時間
びっしりとはりめぐらされた隙のない熱を
ときたま、風がすうっとなぜていって切りひらき
その軌跡だけが一瞬道のように残るのだ
道の上にとりのこされてぼくだけ。

ぼんやりと見ながらとろとろと眠くなって
べたりとたたみやシーツにうつぶせて眠ってしまった
目がさめたら、あたりは暗くて、知らない世界に飛ばされたようで
ぜんぶのことがふわふわと頼りなく思えて信じがたく。

そんなことの、飽くなくくりかえされていたこと

……なつやすみ。
[PR]
by stelaro | 2005-04-29 17:29 | 点景、スロウデイズ、紅茶時間

夏休みシャツ

■ 2005/04/29 Fri 17:01 「夏休みシャツ」

ああ、夏だあ、とこの温度にうっとりしていたら
(ぼくは暑いのがすごく苦手だけれど夏の空気が好きだ)
唐突にサニークラウズの夏カタログが届いてきて
あんまりにかっこよくて素敵なので泣きそうになったり。
薄くて軽やかなもの
荒々しいもの
ざっくりシャツ、海も川もなんでも。

少しだけやせて身軽になって
家出少年に戻れるかとそんな気分になる
およそ怖いものなんて何もないような気になって
すりきれたずぼんに大きすぎるTシャツを洗いざらして被り着て
誰もいない広っぱへと駆け出していくのだ。

とりあえずぼくの近くにいる人はしばらく
サニークラウズのTシャツで一緒にレスキューしようっ!と
そんなうわごとのふりまかれることを覚悟してください、なんて。(笑)

でもまじめにかっこいいんだよ。
思わずもうメンズのSサイズ大きいのを覚悟で
購入計画を組み立ててしまいそうになるくらい。
ただ、どうあっても身長は足りないので着られるかは……知らない。

実際ほんとうに着ていたら笑ってやってください。
ガーランドのエプロンスカートにハードボイルドなメンズシャツ。

駆け回れるのがいい。
かっこよくて可愛かったら
なおのこといい。

リンク : サニークラウズウェブサイト
[PR]
by stelaro | 2005-04-29 17:01 | 服色日記

猫、めろん

■ 2005/04/28 Thu 18:18 「猫、めろん」

唐突にめろんが帰ってきたので
驚愕しながら
かつおぶしをやりました

家にしばらく居ついていた猫です
それはもう一昨年の秋口くらいまでさかのぼり
いつも、台所の掃き出し窓からのぞきこんで彼はニャーと挨拶します。
それがまた巻き戻し再生されたように、かすれた声の
ニャー。

のらねこライフは相当に過酷なようなので
だいぶやつれてみすぼらしくて
しっぽもかなり元気なく
りっぱなのらねこだった面影はだいぶ薄れて
よろよろ歩いてきたのだけど

思い出してくれてありがとね、と
勝手なニンゲンは呟いて
水道の蛇口ひねって猫皿をざぶざぶ洗ったりして。
うれしくかなしくせつなく、ざぶざぶ。

急激に
日ざしの勢い余って夏に跳んでしまったような日。
[PR]
by stelaro | 2005-04-28 18:29 | スイカペンギン、日々笑事

Suicaペンギンの最近、3

■ 2005/04/28 Thu 「Suicaペンギンの最近、3」


東京に帰ればスイカが私を待っている

というわけで

「スイカペンギンのいるくらし、PART#3」


(て、既にシリーズ化??)

b0048645_251166.jpg


……もはや。

立体です、、、

よちよち歩きます、、、

朝に目覚し時計をとめて

ぱたぱた翼で起こしてくれたりします、、、

コンビニに一緒に買い物に行ったりします

お気に入りは魚肉ソーセージで

じぶんで探してこっそりカゴのなかに入れてくれたり、、、します

ああ。

羨ましい。

羨ましすぎる……っっ(T_T)

[PR]
by stelaro | 2005-04-28 01:02 | スイカペンギン、日々笑事

ぼくは笑う、そしてまた

■ 2005/04/25 Mon 23:02 「ぼくは笑う、そしてまた」

先週、「初花凛凛」のプロモーションビデオを偶然みかけた
ほんの少しだけれど。
見るつもりはなにもなくて、でも夜中にふと新聞を眺めたら
リアルタイムで放送するらしきことを知ってしまったので、
ああ呼ばれたのかな、とそんなことを思い。<?

くるりのつくる音はもともと好きで
そこにどうしようもなく好きなこっこが乗っかって
かける二乗でどっとやってくるので
開始三秒で泣けてしまう自分は
とてもたやすいと思い
少しシアワセだなと思って

痛みが消え去ったわけではなく、ただ
うまくくるみこむことのできる方法を見つけられた、そのあと
青いそらのなかでまっすぐに笑う
そういう音が
浮かんで、のぼって
消えていったらいいなあと

そんな夢を長いこと、思っていたから。
[PR]
by stelaro | 2005-04-25 23:24 | arts+music

旅装

■ 2005/04/25 Mon 「旅装」

b0048645_1984337.jpg……こんな感じで。

ガーランドのジャンパースカート
2004年の春物(たぶん)
最近のお気に入りです
ざくざくっと着て
元気よく歩くのによく似合う服

つまり、いつも
こんなふうなんだけど。

着やすくて元気よく歩けて
そうして自分らしかったら
それがいちばんだなと思う。
着心地よいものは
ゆっくり選んでたくさん着て
そのうち自分の一部みたいに
体になじむにちがいないし。


たとえば道端に芽を出したたんぽぽの綿毛が気になったら
座り込んでしみじみ眺められるくらいの
柵によじのぼって空に向かってカメラを構えてもいいくらいの
そういう「ぼく」をさまたげない服。
[PR]
by stelaro | 2005-04-25 19:57 | 服色日記

たびのなかま、続

■ 2005/04/24 23:30 「たびのなかま、続」

……旅をしたぬいぐるみの話をしよう。

昔、
かなり前になってしまった
昨日のあたり。

ほんとうのところ
新井素子に負けず劣らずぬいぐるみ教の信者かもしれないあたしは
そのころもやっぱり相棒ぬいぐるみを持っていて
うちを出てゆくときはいつも
その相棒を連れてゆくことにしていました。
もっぱら一番のともだちは、ちょうど脇に抱えられる大きさの
白いうさぎのぬいぐるみ。

旅に行くときはリュックサックのいちばんてっぺんに
かならず隙間をつくっておいたものです、
うちを出ていくそのときに、こっそりと
うさぎ一匹を隠せるだけの隙間。
他のどの荷物をけずってでも、つくろうとがんばった隙間。

小さい女の子がぬいぐるみを連れている様子、といえば可愛らしいのだけれど、
ぼくの頑固さはとどまるところが可愛らしくはなくて
小脇にうさぎのぬいぐるみ抱えて歩いてゆく少女なんて言うのは
7つか8つならほほえましいものの
10もすぎればいいかげん、奇異な目を向けられて当然で
そうしてそれは、自分でも充分に
自覚してはいたのです
ですが、

それでもしかし、やめられなかったのは
ぬいぐるみも見聞をひろめるべきである、と
かたく信じていたところにありました
無論、出かけている最中ずっとずっと
うちのなかでひとりにしておくにしのびない、と
そういう理由もあったけれど、それ以上に

ぬいぐるみだって、きっと
広い外を知らないでいいわけがないから。

……そういうわけで。

7歳の誕生日プレゼントだった、白いうさぎのぬいぐるみ、は
一介のぬいぐるみさんとしてはずいぶんな距離をとことこと移動し
北は北海道・小樽から
南は九州・阿蘇山まで
そうして高きはフジヤマ五合目を少し越えるあたりまで
ただ一匹のうさぎとしては
ずいぶんとたくさんのものを見ています

飛行機にも乗れば
フェリーで海も渡り
ブルートレインで長い長い距離を走った一羽のうさぎ
今は、押入れの向こう側で
ただただ眠っているのだけれど。

今はもうさすがにぬいぐるみを連れて歩くことは……あまりないけれど
うちを出てゆくときはきっと
旅の仲間は必要だと
無条件でそんなふうに思ってしまうところは
12歳のあの頑固さのままにきっかりと
どこかに保存されているような
そんな、話。

余談。
今の相棒ぬいぐるみはだんぜんすっとぼけカイジュウたる「たま」なのだけれど
(上野の国立科学博物館のミュージアムショップで売られているのに
恐竜ではないカイジュウの水色ぬいぐるみ、良里さんの描く犬と横顔が似ている)
このたまも……それなりにあれこれのものを、見ている。
芸術療法の講習会にいっしょに参加してペンキまみれになりそうになったり
自らのルーツを知りなさいという趣旨で大恐竜博に連れていかれ
ティラノサウルスに襲われてみたり。
ぼえぼえとしたぬいぐるみ生も、飼い主によっては
それなりにスリリングになりえるのだった。
[PR]
by stelaro | 2005-04-24 23:30 | 点景、スロウデイズ、紅茶時間

たびのなかま×2

■ 2005/04/23 Sat 「たびのなかま×2」


旅には、仲間を連れていく

大きな荷物を抱えて
ひとりと一匹、とか
ひとりと二匹、とか
そんな組み合わせでうちを出ていく

すごく遠いところにあるホテルのベッドの上や
走り続ける知らない列車の座席なんかで
まるでずっと昔からこうしていて
これからもこうしてゆくような
寄る辺なく、けれど変に力あふれた気持ちをたもち
そうしてやっていくように

旅の仲間。





一匹目、
b0048645_23221811.jpg

わちふぃーるどでその昔みつけたねこ
ふらふら揺れる尻尾が陽気で
そういえば
持っているわちふぃーるどのやつらはみんな
これと同じ紺色をしている
定期入れ、お財布、ペンケース、
ちなみにこれは、バレッタ。

そうしてもう一匹、あるいは一羽
b0048645_23241373.jpg

吉尾良里デザインの、ウサギ
ひょろり野っぱらを駆けてゆく

ごたごたに詰まった荷物といっしょくたに
遠くて仕方ない風景を、ながめています
一人と二匹くらいで
がたがたと
見知らぬものに囲まれて

[PR]
by stelaro | 2005-04-23 00:32 | スイカペンギン、日々笑事

不在通知

少し出かけてきます
北のほうまで、放浪遠出。

そんなのはもうおおよそ1000と100日ぶりくらいらしく
放浪のスキルなんて忘れてしまったなと
ふりかえってみて驚くのですが

元来、半年と自宅に居着けなかった放浪もののくせに
ここ数年はその影がなぜかすっかり息をひそめていたのであり、
半径100キロの半円から出ていないでしょう、ということに
ひどくひどく、愕然と。

電話もメールも届かないわけなので
ぼくって、行方不明になるのは
人よりも少しかんたんだなあ、と思う。

これを機会に携帯電話でも持ってやろうかと
そんな気分にならないこともなかった、んだけれど
行動に移すまでに行かないただの思いつきだったので
やっぱりぼくは、行方不明を楽しんでくることとします。

そうして自分よりも遅く到着するはがきなんて
ずっとむこうのそのあたりから
のんびりと書くのだ。

放浪に必要なもの、
ミネラルウォーターのペットボトルひとつと
住所録、筆記用具と紙と、それからカメラ。

帰ってきたあと、見たものをきみに教えたいから
ぼくは写真を撮りはじめたので。

……25本撮りのカートリッジ8本持っていくんだけれど
これで足りるのかは、少々謎です。

それじゃあ

また。

思い出したころに。
[PR]
by stelaro | 2005-04-19 01:33 | about here