スティルライフ, I follow the sun

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カテゴリ:コトノハ:呟( 72 )

みじかうた:朱紐


「 伽 噺 」



もえあがるまっかな火の粉を撒きながらくらい森へとあゆんでいきます


いちにちにひとわたしだけ色糸の手鞠のぬいとりかさねてふえて


ねえだれかこの夜に聴こえていないかなSとOとのモールス信号


ぞはぞりと落ちつきどころのない脚にあかいくつ結んで渡ろうか岸



「 w i l l 」



さよならは祈りきれずにはてなくて
ゆらぎたついろ織り込んで、ゆく


真火
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by stelaro | 2012-09-12 03:43 | コトノハ:呟

みじかうた:君にとて。



「 あ の 手 か ら 、 」



ふうりんのひびきわづかにとがりゆき雨がはこんだ秋の切りはし


ゆふぐれに黄金にやぶれた網の目がちらしてゆくの空のものおと


いつまでも空だけあふれる胸と腕かかえたいたみ林檎の透明


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by stelaro | 2012-09-02 02:04 | コトノハ:呟

みじかうた:パジャマと旗と



「 薄 ぼ う ろ 」



あわあわと砂州に浮かんだ四日月とひだり指切り絞ったなみだ


天を差しまぶたをつむるじじじじと脳のどこかでふるえる音がして


けふもまたなんにもないひをすごしたね、ぼくがわたしにそっとつぶやく


ひきだせるやいばはいつもそこにある膝をかかえてわたしのたたかい


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by stelaro | 2012-08-23 04:28 | コトノハ:呟

みじかうた:桃風


「 ネ ヴ ァ ー ラ ン ド 」


ほそくとおく
つながれていたぼくたちが
きえないハナビ、テラスにひろげる


風がさらった
くちびるが生み出したひとことも
笑いころがるひとつぶの飴


とき、という絶対のむこう
手をふって
変わらずに降るてがみつかんだ


真火
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by stelaro | 2012-08-11 02:57 | コトノハ:呟

みじかうた:はづき、


「 氷 菓 粒 」



さよならとどんなあなたに云われてもぎりりと咲けるあかいろの淵


きみの音をききたいききたいききたいと騒ぎ立ててもやまないずつう


月だけがみていましたわたくしとれもんの水にざらりと融けて


ひやされた手のひらに丸薬しろひかる回りつづけるまなつの燦々


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by stelaro | 2012-08-04 04:23 | コトノハ:呟

みじかうた:生成世界にて



「 粉 末 胞 子 」


染みだしてくる潮も希釈した弱酸も被うさばくの鳥の軋りは



ぎんいろの針の尖端ひりりりと微かな洞穴わたしのあかし



小麦粉をぶちまけ砂とまぜてやる君のからだに混じるをゆめみて
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by stelaro | 2012-04-08 04:55 | コトノハ:呟

みじかうた:滲み水


呼吸すべき夜



なげだした腕からゆらゆら逃れてく、くしゃくしゃに潰したきょうまでのこと


泣くあなたを羨ましいと妬むひび漆喰で埋めてはことばをつづけて


落とせない汚れた左の袖口と鮮やかにいちめんレモン、檸檬、れもん、
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by stelaro | 2012-04-07 01:59 | コトノハ:呟

みじかうた:「咳をしたから」


「 黄 昏 の 夜 明 」



やわやわと薄目でのひかりしずみこむ、甘いケーキを切りわけて、ほら。



描きたそうと握った絵筆をなげつけた、あたまのなかだけ進むの画用紙



しやりしやりと灰降りきみの指から凍りぼくはことばをつむがない、ぐみ
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by stelaro | 2011-12-14 23:23 | コトノハ:呟

みじかうた:きみとハナビ


「 転 々 」


光刺すいたみをごまかす熱い指まるいまぶたのおくのぽっかり



束縛もない腕のばしあおぞらとちらばるラムネをくらべてしまう



唄わないどうぶつはいらぬと笑われてなにごともなく今日もいきるか
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by stelaro | 2011-08-28 03:24 | コトノハ:呟

みじかうた、八月の無風


「 土 の か だ ん 」


なにのいろで被えばよいだろうすずみの雨うけとめる兄さんの時計



ぴちぴちと跳ねる水滴たよりなくひらいたきみはあまりにうすく



「 か い て ん ひ こ う 」


ふりかえればレモングラスのやうな月からからくろめにやわらかくしみ



あたし渇れたあじさいの首根っこ75度をはずれていく、ぐらり

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by stelaro | 2011-08-25 11:08 | コトノハ:呟