スティルライフ, I follow the sun

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カテゴリ:コトノハ:呟( 72 )

さよならの順番。

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なんとなく、
二週間前に感じたとおりに、知らせはやってきたのだから
(ああ、このひとが地上にとどまるのは
11月のおわりごろまでだろうな…と)
医学の知識もなにもないけど、おもったのだった。

そうして12月1日の真夜中に、
しずかにお迎えはきたらしい。
や、ちがうかな
このばーちゃんのことだから、もう引っ越そうと決めたのかな。

会えるひとには、みいんな、会って。
ひととおり、満足したのかな、と…感じるわたしひとり。
人生経験は少ないです。
医療の知識も、ほとんどないです。

ただ、
15日、手を握って、肌に触れて
ことばじゃないもので話して
別れ際に、そうおもった。

半月たったら、たぶん…と。
息をして、心臓をうごかしている、理由が満たされたなら
どんなにデータに変わりがなくても
じぶんで、行くのでは、ないだろかな、と。


・・・・・・・・・・

わけあってウチを離れ中…にて
おまけに基本、黒い服をもっていないので…
北関東にお見送りにいくには、ちょっと喪服が、もう寒く、しかし

「わたしはわたしの勝手にて、できるだけさいごまで
見たい、そうして、触れていたい」


……………。


朝、ななめに射し込むひだまりにうずくまり
ほかほかと湯気をあげる生姜ミルクをのみながら
「うさぎなり」の、ちっぽけなカクゴ、を決めてゆく。
生姜の甘さと辛さといっしょに、ゆっくり呑んで
胸のしたあたりで、ゆるゆると、まとまってゆくかたち。
半熟たまごくらいのぬくもりと、すこうしへこんだ楕円形。

焦げ茶色のストラップシューズと
桃色したリストバンド。
黒一色にはなりません、が
だから礼儀がなっていないと
誰かに、誰でもに、おもわれるやも知れないが


身勝手なあたしの悼みを、
いまできるだけのいっぱいに
さあ、はじめよう?


・・・・・・・・・・


今朝は、このさむいのに、
ナオちゃんアイスクリーム食べないん!?と
わたしを誘いにきて、バニラアイスをいくつも食べてる
げんきげんきなおばあちゃんのユメをみた。
おばあちゃん、おなかこわすよう?…と
ユメのなかでは10才くらいのわたしが
まっしろなアイスをみっつもよっつも食べるおばあちゃんを
今の年齢のココロでみていた。
ちょっと羨ましかった、コドモのココロも入ってた。

たくさん美味しいもの作ってくれた、
あと、禁止のおやつをこっそりくれたりした、それだけで
もう、充分だ。



三冬月、二日
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by stelaro | 2013-12-04 00:12 | コトノハ:呟

みじかうた:眠れる幼


「秋、断片」



ネエネエのふりをしながらいきている
かくれんぼしているわたくしのこども



三枚のくつしたにつつんだあしをみて
ぽってり触れる想いのいくらか



えいえんに抱けるいのちは多くなく
ただひろがり積むそらのかなしみ




―晩秋、冬の前夜。ma.i
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by stelaro | 2013-11-26 00:53 | コトノハ:呟

わたしの十字架。

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はいいろな空模様と雲のかたち風のはだざわりになんとなく
不穏さを感じながら(嵐がきそう)
父方の祖母のおみまいに、ふたたびゆく日曜日。

……と、いっても実は次の誕生日で100、というひとで
日本流にいうなら、大往生、としか言い様がないのだけど。
生活に追われたり、自分の身体がだめだったり
ついには引っ越したりでばたばただったから
今まで会いにいけなかった、おばあちゃん。
できるだけ会いたくて、ちょっと無理して電車にのって。

なんだかどうも、長寿家系…なんですね、うち…
なのでこの年齢になって、祖母の見送りなどをしています。
今まで、いろいろなひとを見送ってきたけれど、それは大抵
もぎとられる、千切られるような別れ方ばかりだったから
ありがたいことだと…おもう。


「あいたいひとにはあいにゆけ」


……そんな歌がいつかあって
その難しさをいやというほどかみしめてきた今まで。

もし会いに行けるなら、そのときを逃したくないと、ただ
根強くふかく、これまでの年月で、わたしに刻まれていること。

祖母は、クリスチャンだから
今日は十字架をつけてゆく。
ほんもの、ではないけれど気持ちは入っている
正しくはクリスチャンではないわたしの十字架をつけて

会いにいくよ。


霜月、鈍いろの雲の下。
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by stelaro | 2013-11-10 11:13 | コトノハ:呟

みじかうた:しんぞうのかたち


「 欠 月 夜 」



ねむれぬひ耳朶におちる秋の音のかぼそさばかりあつめてしまう手


くらがりにふうとあらわる蛾のようにしろい素足がまぼろし駆ける


とけていく潮と甘みのあとあじは逢えないあなたにあなたに触れたい



長月、十七夜、 ma.i
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by stelaro | 2013-09-22 03:31 | コトノハ:呟

みじかうた:夏往く夜の、囁き声へ


「 ま だ、 み ど り の、 秋 」



そらに舞う、みえない塵で肺は満ち
雲のむこうにかけてゆく月


季節にもきみにものこされて手をのばす
ぼくもしらないさびしさの出どころ


誘惑はこまかな針にてふりつもる
無数のブレーキ、あなたのてのひら



長月、5日
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by stelaro | 2013-09-06 01:35 | コトノハ:呟

みじかうた:ひとりよがり


「 キ オ ク、 コ ン メ イ 」



柄じゃないホットミルクを手のなかに誰かがやってくるのを待ってる誰かが



おまもりと気合いいれるは紙ひとえ、ゴム段遊びでとびこえてゆく



紅うさぎ、さむいようさぎ、どこで燃えればましなのとそらにかかげる腕のふたつで



水無月、とお、梅雨の物忘れにて。
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by stelaro | 2013-06-11 01:25 | コトノハ:呟

みじかうた:いつまでも、しらない木目


「 降 り く る 」



とぎれぎれの、雨垂れがぽつりぽつり
のばした腕に痕ものこさず


どこからが「そら」なのだろう
地上四階、背伸びをしてはふしぎがり


あるじのいなくなった箪笥、軋むばかりでおしゃべりも消えて


カッターは大きすぎて重くってペンナイフにまだ憧れてる、ばか
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by stelaro | 2013-06-10 02:23 | コトノハ:呟

みじかうた:スプリング キル ウィンター



「 弥 生 の 天 窓 」



目のさめた五時半ふうと見上げればナイルブルーのひかりやわやわ



すこしだけせかされてきた春前線、沈丁花に散るさくらの甘み



かたみみで聴く音になだめられまたひとついちにちをのみこむキノウのプール



弥生、晦

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by stelaro | 2013-03-30 01:12 | コトノハ:呟

曲芸まがい、刻急ぎ。


冬、を、
ふゆとかんじないままに
すぎていってしまいました。
寒さは存分に味わったのだけど
記憶、は
凝った黒石ひとつ、のような。
叩き割ったら中身はあるかもう
おもいだせない。

一瞬まえのことも簡単にこわれておぼえててくれない能無しウサギ。

このあいだ、この場所で笑ったときをするすると手繰り寄せそうなのに
そのあいだにすっぽりとおさまっている。さかのぼらない、逆流しない。
さかのぼれても、たぶんなにも変えられないとおもうけれど。

いろいろなところで、もので、
ツナワタリ、をしていると感じながら
やめることはできません
まだ、やめてはいけないようです。

そんな春のはじまりです、今年は。
寒さが去っていくのをくるしがるのじゃなく。

仏頂面で出迎えて、壊れるまで闘え。
壊れてもタタカエ。

如月オワリの日々。
弥生さんがつ、くうどうの日々よ。
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by stelaro | 2013-02-27 01:43 | コトノハ:呟

みじかうた:おきざりの冬より

「 或 る、 カ タ マ リ、 に つ い て 」


のみこんでものみこんでもまたふくれくるのどもとにひめたもろさとともに



ものがたりじみてあなたをひきよせないで雪道にみたあかいサイレン



硝子戸にしろいよこがお嘔吐したステンレスゆがむとうめいなゼリイ



「いのちのデンワ」


ぶつりときれた着信の音てばなしたシカエシダヨとわらってますか



如月、4、2013
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by stelaro | 2013-02-05 03:04 | コトノハ:呟