スティルライフ, I follow the sun

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カテゴリ:arts+music( 25 )

うた紡ぎ、東風。

■ 2007/09/03 Mon 「うた紡ぎ、東風。」

こっこの「きらきら」を
開けました。
いつもと同じに発売日に買ったCD、
いつもと同じに、今ならと呼ばれるまで
手を触れずにいつも目の前にあった白い白い薄い箱……でも冷たくない。

……ほとりほとりと音が夜にやってくる。
くりかえし、くる。

何年、追いかけていることかわからない。
どれだけ触れてシンクロして触れられないで
やってきたかわからない、長い片恋、

ただ

もしも、海に向かってひとりで歌わないでいいようになったなら
もし、だれもが生きていて、その声がまた戻ってきたなら
それはきっとみんな、あいのうただと思っていた。
ちいさな涙を搾りとる、あたたかい、うた。

島の、幸福の味がする。
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by stelaro | 2007-09-03 04:15 | arts+music

せかいをたしかに創るひと―「男鹿和雄展」

■2007/09/01 Sat 「せかいをたしかに創るひと―「男鹿和雄展」」


急にどこか美術館へゆきたくなって
でもあれやこれやと調べてみても、ぴんとくるものがなく
ドウシヨウカナと呟いたところで、みつけたこちらの展覧会。
きっとよのなかでは有名だったのだろう、
わたしはなんにも知らなかったのだけど……

東京都現代美術館、ゆくのははじめて。
いろいろなハプニングに遭いつつも
連れと一緒にたどりつきました・・・「ジブリの絵職人 男鹿和雄展」

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ポスターはトトロのすまいであり、
たぶん本気でここに住みたいと思った人が
世の中にどれだけいるでしょうか
……と、いうだけで
せかいをつくったと思うのだ。この、男鹿さん、というひとは。
寝床にはちゃんとトトロがまるいおなかで寝ている……すごくイイ!と思う。

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撮影OKプレートは展示のほんとうに最後のほうになって現れたのだけれど
この不可思議キャラクターは、かなりあちこちに散在していたの。
きっとひそかに名前がついているのにちがいないの。
帰ってから相棒さんに写真を見せたら、まっくろくろすけ、と言ったけれど
個人的にはそうではないと思うのです。ススワタリではなくて
なにかもっと、陽気なオバケ的なやつなんだと勝手に決めている

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そんなわけでトトロが登場した、、、写真ではよくわからないけれども
3メートルくらいあるふかふかぬいぐるみトトロ。
これは、もしかして
「武蔵野ジブリ美術館の受付トトロ」ではないだろうか、とちょっと思った。
だから、今、あの「走り回れる宮崎映画ワールド」をのぞいたら
門のところのトトロの家には

「ただいまでかけちゅう トトロ」

など、など、札がぶらさがっていたら
それはとてもいいなあ、、、と思ってしまった。

ほら、ちゃんと、どんぐりの包みを持っているんです。

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サツキとメイ(とお父さん)の家。
原画を見るなかで気がついたのだけれど、この家の正面は
魔女の宅急便のキキの家にわりあいよく似ているんですね……。
時計台のある町ではなくて、実家のほうです。
大きな赤い屋根の張り出しがあって、その奥に住まいがあって……
昭和家屋と洋風のちがいはあるけれど、よく似ている。

キキがひとり立ちする前に住んでいた家、
映画では一瞬しか映らないんだけれど、庭に花や薬草がいっぱいの
「コキリの家」。
……コキリはキキのお母さんの名前。(ちなみにお父さんはオキノさん)
そちらも原画があって、すごくよかったです。
お母さんの猫のメメもしっかり登場していたということを初めて知った!
わたしはとてもうれしかった。
原作の「魔女の宅急便」も、とても好きだから。

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おまけ。

おりがみでトトロがつくれます(!!)
もうこのころは閉館間近で走るようにみていて、
それでも折り方と色紙ともらってきましたが
まだ、つくっていません……かなり複雑そう。でもこのトトロはきょとりことしていて
となりにやってきたらいいだろうなあ、と思ってしまう……
うまく折りたい。(おりがみはどうやら得意でない……?)

改めて、私、ジブリ作品をものすごく見ていたのだなあ、と再確認しました。
背景担当の方なので、人物はほとんど皆無なのだけれど
分からないところがほとんどなくて、
ああ、あのシーンでこんな台詞があったよね、と
つぎつぎ、口からついで出てくるがために。

そして、全体をみてため息をつくのは、その筆のこまかさやわらかさ、で
といっても、精緻な絵と言うわけではないと思う。
ざっざっとひかれた筆の跡がそのまま空になり森になり
一枚一枚の葉や花になっていった……のが、なんとなくわかる。
せかいのつくりかた。

雲が流れている。
日が落ちる、あるいはのぼる。
何百枚何千枚のせかいを、このひとは
くりかえしくりかえし
つくったんだ、と思う。
映像になる前に、ストーリーになるまえに。
……それはまた、気が遠くなるような、こころと筆の積み重ね。

そして私は水彩絵具が好きなのだなと、今更ながらにして、思った。
男鹿さんの仕事場を再現しているコーナーがあったのだけれど
近づくと、香るのです。
絵の具の匂い。
なつかしさよりもさきに、すでに身体ごと包まれてしまうような気持ち。
絵の具に埋まるようにして一心に絵を描いていたときがあったんだと
そのときのことをぐぐっと引っ張り出されてきたような思いで。

時間の都合でゆっくりあそびながら見ることがかなわなかったのが残念でしたが
昔の作品、SFものや、最近のフリーになってからの画集の原画を見ることができて
90分待ちでも走るようにでも行けてよかったよ、と
ライトアップされた美術館をふりかえりつつ、思いました。

絵を描きたいココロをすこし
思い出した日です。
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by stelaro | 2007-09-01 19:44 | arts+music

なつ。

■ 2006/12/19 Tue 「なつ。」


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若干、はやく届きました、
じぶんへのクリスマスプレゼント
もとい、
「8 15 OKINAWA Cocco」、by NHK出版。

プルメリアの花のぽってりしたしろい厚みとむせぶ甘さ、が
この灰色な冬の東京から思うあの夏のイメージにかぎりなく近いこと、を
左手の指で、さらさらの紙にさわりながら、ふと気がついた。
なかみ、そのものよりも、むしろ。

あーかえれない。
あーもうにどと。

写真は
思い出すことや記憶を鮮明にするために使うものじゃなく
まるで別のものを聞きとるためにあるんだよ、ということを
はじめのページから思い知らされてしまうので、これはやっぱり
「わたしのなかの8月15日」は永遠にそのまま凍結しようとこころに
決めなければならぬなと、思ったこと。

それとも、また、思いだすんかな。
焦げるくらいの太陽がかえってきて、それから
はだしで歩くこととかノースリーブのワンピースとか草履とかそういうものが
こころになじむようになったら、また
わたしは冬を忘れて
灰色の空を忘れて

そうやって、いきていくんかな。

うたいながら笑った、なつのうたひめ
わたしのこころにえいえんにやどれよ

沖縄のこっこはとてもハッピーにみえてうれしかった
ここに焼かれたこっこは、どこまでも鮮明で
それは、今わたしがいる場所がそうであるからかもしれないけど
まるで、まるで「裸足のままの歌姫」であるようだったから

少しだけ、
かなしかった。

愛(かな)しかった。
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by stelaro | 2006-12-19 21:27 | arts+music

ザンサイアンツアー

■ 2006/11/05 Sun 「ザンサイアンツアー」

冬になりかけの今で、
庭のゴーヤも8割方枯れて、
でも、まだ晴れたひるまはぽかぽかの陽気で陽射しがあつく
すこしだけ外を歩いた日。

録画してあった、こっこの、ザンサイアンツアー、
武道館の映像を、見ました。

前日の衛星でやった90分の放送は録画失敗しました……(泣)
だから、流したのは、地上波でやった45分の縮小版。
みじかいみじかい、ライブのかけら。

……でもまるでこの暮れかけた寒さのなかで
沖縄を思い出して酔っぱらったみたいに、なってしまった。
どうあってもこのひとはまだわたしには特別だあ、、、
ぐらぐらする頭で、そんなことを思った。
一曲でパンチ、三曲でトリップ、
あとはもうただ、ジェットコースター、毒薬みたいな
甘くてつらくてみずみずしすぎて、離れられない。
とめられない。

沖縄のあの夜の、草の上でみた音、とのちがいを
ひどく感じました、映像のなかの、このライトで満ち満ちた
うた、うた、うたに。
沖縄できっとよかったんだろうなと今更ながら思い
おぼろげな記憶を糸みたいにたどって
それは、悲しいことに切れているんだけど、でもたどって。

もっと、ゆるやかだった。
もっと、ハッピーだった。
海のそばで、暗い夜で、虫なんか跳ねてて
あたしは裸足で。
買い込んだ写真集なみのパンフレットとTシャツを入れたかばんを
自分の脇におきっぱなしで、今にもぶったおれそうになりながら
事実ぶったおれながら、聴いていたあの空間は……

泣くかわりにめちゃめちゃ笑っていた。

沖縄だったんだよなあ、とか
トウキョウでおこなわれたこのきらきらひかるビジョンを前にして
今更ながらわたしが思っているのです。
まだ、傷だらけの腕をしてお守りを抱きしめて
それもときどき失くして、飢えて、血を舐めて
空を睨んで、なににも怯えて

あかい花の散ったドレスで飛び跳ねながら
気をつけて帰れやーーー!、と
満開の笑顔で送り出されてかえってきました、このトウキョウで。

わたしは生きています。
まだ、生きています。
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by stelaro | 2006-11-05 17:03 | arts+music

備忘録:ミュージアム、1

■ 2006/10/01 Sun 「備忘録:ミュージアム、1」

9月30日土曜日、
ブラティスラヴァ絵本原画展へ、ゆく。

……徒歩25分の市立美術館なんだけれども
(注:カンリニンは歩くのが遅い、しかもころぶ)
ほんとうにほんとうに滅多に行かないのはどうしてか。
日比野克彦展と
日本画を見に行ったこと(上村松園~三世代の一挙展示)
……くらいしかちゃんと記憶に残っていないかも、で。
ほかにも何度か行っているはずなのですが。
が……。

ブラティスラヴァ、とは
チェコで行われる絵本展覧会、で
その年に出版された絵本が各国から出品されて
一堂に会する、歴史のふかい展覧会なのだそうです。
それと一緒に今回は古いチェコの絵本を沢山もってきていて
併設のミニシアターではアニメを上映していました。
シンプルであったかい話、
数え歌のようなものはやはり多少
どこの国でも暗さを秘めているのでしょうか

小さいころお気に入りだった「おばけとかっぱ」という
本があるのですが、それが
原本で展示されていて、驚きつつ。
まさかこんなに古い本だったとは。
カレル・チャペックの作品でした。
チャペックの本は他にも幾冊かうちにあって
古いけど新しい話だなあとつくづく思う。

出展されていた原画のなかでは
「金曜日の砂糖ちゃん」
「ゾエがまちがった発音をした日」が
気になりました、、、
砂糖ちゃん、は日本の人のだから買えるかな。
ゾエは、アルファベットをおぼえる子供向けの本だと思う、
みどり溢れる庭で白い犬が赤い本を芝生に広げて
覗き込んでいる、、、という
くすくす、とわらって話しかけたくなるような絵が
ぽつりと展示されていました。

ほかにもいろいろあったんだけれども
たくさんありすぎて憶えていられなかった…(涙)
韓国の人で素敵なものがあったなー

アニメで見た「郵便屋さんの話」<これもチャペックの作品は
子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで
それぞれにそれぞれが、楽しめそうな
素敵なフィルムでした。

宛名のない手紙の内容が、恋人への求婚の手紙だと
郵便局の小人妖精におしえてもらった郵便屋さんが
その手紙を配達するために
国中をテクテクあるいて川を渡って山を登って
一年と一日目に、差出人の青年にやっと会える話。

私、ロシアのものとか好きだったけれど
なにかそういう雰囲気と少しずつ似ていて
くすくすおもしろくなつかし、それで
おわったときになぜかうれしい。

そんなような展覧会。

置いてあった、あひるの木彫りのおもちゃ、
ほしかったなあ、、、、
棒がついてて引っ張って歩けるんですが
あひるの水かき足が、ゴムでできていて
進むたびにくるくる回ってぱたぱた音立ててついてくるのですよ。
五歳六歳の子にまじって喜んでひっぱって歩いておりましたよ。

いいんです。
身長だけなら10歳児に負けるんですから!<???

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by stelaro | 2006-10-01 21:51 | arts+music

AAA

■ 2005/08/03 Wed 「AAA」

スイカペンギンをあとにして、今回のメイン
AAA」、Gallery Malleにてくてくと向かいます。
東京に出てゆくたびにどこかしらのギャラリーに
行っているような、最近。
小さな画廊でひらかれる小さな展覧会は
作家さんとの距離がちかくて、緊張するけれどたのしく思えます。

アヤさんアヤセさんアジコさんの三人展で「AAA」、
右側にずうっとリンクが貼ってあるのですが
今度は第二回です。(いちどめは行けなかった、(T_T))
ギャラリーはこんなところでした。

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緑みどり、こじんまりさと、和風とも洋風ともつかない雰囲気が
なんだかいごこちよいです。季節によってだいぶ雰囲気が変わるとのこと。

ごくごくしぜんにドアの位置をまちがえ壁をあけようとしてた私ですが( ̄_ ̄)
アジコさんにお迎えしていただき、無事に中をみることができました。
気になっていたネガチブTシャツは人気で売り切れたとのことで
ネガチブ?それって何?と実物をみてみたかったから少々残念、
最終日などにゆくとこういうめに遭うから
気をつけよう、、、と思うのだった。なぜかいつも最後にすべりこみがちだし。

アジコさんはぱっきりとした色使いでキュートな絵を書いていて
しかし、ご本人に解説していただいたら
たしかに、ところどころ毒が効いておりました……笑。
持ち手とぼたんと刺繍とが、顔のようにみえる
うさぎかばんが並んでいるのが可愛かったな。

あやせさんのねじねじした摩訶不思議さ(?謎表現)がたいへん好きで
みると、いやあ、ふふふふふ、と笑ってしまう私は
螺子とか触角とかがかなり好きです、それからきのこも。
サイトのほうにも日参しているのですが、文ともに味わいが好き。
謎かつ混沌なのだけど部屋にあるとおちつくのでふしぎだーと思います。
いっしょに暮らすことのできる絵、かな。

猫のももさんが窓際で
「ジョンさん……」
とつぶやいとるはがきがあってうれしくて何枚も買ってしまう。
放っておくとポストカード類は買い占めたついでに自分のお財布がひあがってしまうので
気をつけねばなりません、、、笑。他のおふたりのグッズの前でも右往左往、
もしかしたらレターセットが完売していてよかったのかもわかりません。
む、そう考えると最終日なのは幸いだったろうか……?

アヤさんは淡彩の絵がとてもきれいでした、
HPにて何度か作品はみているのですが、やはり実物は
感想にも書いてきたけれど、とても色合いと線がやわらかくて
やさしい絵を描かれている~、と、しみじみ。
ほのかにひらいたつぼみが灯っているような一枚をとくにすきです。

のんびりさせていただいた上にあれこれこまごまと購入して
やいのやいのと帰ってきました、みなさま、どうもありがとうございました。
もし第三回がありましたらまた是非行きたいなと思います。



今日の服:
ワンピース=ストリートオルガン
エプロン=ガーランド、巻き薔薇とスモック刺繍のエプロン
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by stelaro | 2005-08-03 13:22 | arts+music

展示会めぐり、2 銀座人形館

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地下鉄を途中下車して、銀座人形館、をたずねた。
またかばんから地図をひっぱりだして眺めてたどると
行きついたのはビルの二階の小さな1フロア、
ひと部屋だけの場所で少し驚いたのだけれど、、、それいじょう広かったら大変でした。
たぶん見てまわるので精一杯だったのでは……。

「注目の新人たち、Vol.2」

辻綾香さんのつくった人形のほんものを、ひとめ見たいと。
たぶん場違いかなと思いながらおそるおそる
出かけてみるところ。

ホームページでちらりと紹介されている写真を見たきり
惹かれてしまった、辻綾香さんのつくった人形は
とてもリアルに、そうしてかなしみをふくんだような目をしていて
思わず吸い寄せられてしまったから。

現実に見てみたところ、、、そのとおりでした。
何十体となく人形がたたずんでいる部屋なのだけど
いちばん離れられなくなってしまったのは、辻綾香さん、のものだった。
この写真に写っているのとはちがう、ひとまわり大きな女の子で
ベージュの花柄のハイウエストのワンピースを着て
ほんとうにどうしようもなくせつない顔をして、
わたしの肩先から少し左にずれたあたりをみていた。
いつか視線が合ったら話しかけられそうな気がして、どきどきして
涙が出そうになってしまった。

お店の中のBGMによく似合う顔をしていた。話すより歌うのかもしれない。
もう歌っているのかも知れない。

店員さんがたぶんワンダフルを着ていて、やってきたお客さんが
また、カネコの人とベイビィのピンク色でそろえた人と、真っ黒ゴシックのひとで
普通の格好のほうが珍しかったかも知れない、という店内。
お人形好きという自分について考えたことがなかったけれど
お洋服好き、とだぶるんですね……そう言えば恋月姫を教えてくれた子も
田園詩いっぱい持ってる、っていう、そんなひとだし。

惹かれるものはたくさんたくさんあるのだけど
ポストカードの綴りだけをいくつか購入、
アンティークレースの束も籠に入れて置いてあったけれど
値札をみるのが怖くて近寄れなかったです、苦笑。

相棒さんが気に入ったという人形はすなおに可愛いものが多くて
私が気に入るものは、くらべてとてもリアルな雰囲気のもので
ずいぶん趣味がちがうことをあらてめて確認、
人形を守るみたいに床からこっちを睨んでいた黒猫のオブジェが
へんに迫力があって怖かった。

そんな人形館。

そとに出てきたら、なんだか、下界にもどってきた、みたいな気がしました。

秋になったら辻さんの個展があるそうだから
ゆけるかぎりゆこう、と思っています。
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by stelaro | 2005-06-12 16:41 | arts+music

展示会めぐり、1 RARI YOSHIO

■ 2005/06/12 Sun 「展示会めぐり、1 RARI YOSHIO」

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梅雨入り宣言があって数日後、でも雨の気配もない
とてもあついあかるい日に六本木へ行く。
行きたい行きたいとまたぼやいていたRARIさんの展示会へ
最終日にすべりこみ訪問するため。
かばんにつっこんだ地図をひっぱりだして眺めながら
てくてくと、ぼんやり、知らないところを行く。

ふとふりかえったら東京タワーが大きく見えていた。
たぶんそこまで歩いていくのも少しかんたんだと思う、そんなサイズで。

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SAVOIR VIVRE。
……会場のなまえがまた読めない。(汗)
白くてきれいなビルの3階で二部屋続き、
となりがミュージアムショップになっている。
とても繊細なつくりのやきものやガラス食器やティーストレーナー、
窓辺に立っているとてもユーモラスなかたちのふくらんだおなかと
とがった耳をしたウサギ(彫金)のオブジェがとても印象的だった。

染織と、ビーズ細工についての素敵な本をみつけたので
手帳をだしてタイトルをメモしていたら、
いっしょに来た相棒さんは、うしろのほうで
並べられたちいさな木彫りのスプーンをみていた。
茶さじに使いたいと言うのでひとつ選んでみました。
木でできた食器のまるみはとても愛らしいと思う。

今度の展示には、虫をモチーフにしたものが多くて
チョウチョやとんぼやカブトムシのかたちが切りとられて
壁にたくさん留まっている。
フェルトとガラスと木と、あらゆる素材の糸と編み物。
同じような素材でできたぽってりとあたたかい冬に似合う白を
これまで多くみてきたけれど
6月は6月なりの白になるんだなと、壁に指を触れながら感じていた。
4月の、まだ肌寒かったようなころよりも
あきらかに乾いて熱くなったような、部屋のなかの空気。
光量がおなじでもその色合いはすこしずつきっと違うんだよね、
春には春の、夏には夏の。

編み物ですっぽりくるまれたフラワーベースに
挿された花が、季節のことをとてもよく知っているようでした。
みずみずしさとか、ほんの少しの緑の色合いのちがいが
同じ素材のくみあわせのなかに、時間の経過を知らせているような。

この秋からつくられるというニットの製品も奥にならんでいて
そっと触れてみればもこもこと軽くあたたかくやわらかかった。
ニットは、、、体質の都合で着られないと思うけど
触れているのは好き。あたたかいのは安心することですね。
床に、つま先をそろえて並べられたルームシューズが
左右対称でないのが、いいなと思う。
存在としてぬいぐるみみたいなものでしょうか。
なんとなくそこに「座って」いるのがいい感じの一対のもの。

……残念だけどかなり具合がよくなくて(苦笑)
ふらふらしてしまってちゃんとみられなかったのが、とても残念でした。
会場のまなかにひっそり飾られたピンクの花、
にごりのない色に驚いて、この空間にその色がなじんでいることにも驚いて
でも、なんの花だったのか、思い出せなくてくやしいのです。
薔薇だったと、思うのだけど。

会場前のちっちゃなスペースでしばらくやすんで
それからさよならと帰りました、、、ええとRARIさん本人がいらしていて
こちらに気がついてこんにちはとしてくださったのがうれしく恥ずかしく。
相棒氏は、いわく、そのカッコウだったらおぼえるでしょう、だって……
そ、そんなに目立っていますか、やっぱりですか?(涙)

この前、はオルガンのまっしろな被り式エプロンを着ていました。
きょうはガーランドの脇縛りのエプロンを、着ています……。

……やっぱりめだちますね、そうね。(嘆息)

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チュニックは地元の雑貨屋さん(L.B.C)で以前に買ったもので
ガーゼの一重仕立てで涼しいです、夏によく着るのでかなりぼろぼろです。
ひじょうに安かったんだけど(ガーランドのブラウスの10分の1くらい?)
胸元にビーズがいっぱい縫い付けられていて、なんだか豪華でした。
エプロンは、2003年の秋小花。この生地大好き。

一階にあるオープンカフェに座っているお客さんがほとんど日本人じゃなく
ああなんだかまさしく東京だと思った<??
また洒落た場所があることよねえとぼんやりして
やってきた道をふたたび戻る、なにか少しおなかに入れて、
それから今日は銀座へ行くつもりです。

>「RARI YOSHIO」
 2005.6.6(MON)-12(SUN)、六本木SAVOIR VIVRE
 作家さんHP=RARI YOSHIO
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by stelaro | 2005-06-12 14:49 | arts+music

はつなつ、散歩、初花凛々

■ 2005/05/24 Tue 「はつなつ、散歩、初花凛々」

駅あたり、
綿ローンの茶色のエプロンと同じトーンの靴と帽子でもって
ふらふらてくてく時計を見上げてみる。
ざわざわざわざわ歩いてゆく人たち、
無鉄砲に雑音のなか
午後5時半、
手提げかばんにおくすりと切り売りレース生地。
エスカレーターに乗ろうとしたら止まっていて
珍しいなとぼんやり見上げていたら
停電だそうだ。
それもまた珍しいな。

いつもは裏にひっこんでいるスーツのおじさんや
ピンク色の制服を着たお姉さんたちがどこからともなく
わらわらと出てきてあちこちを点検している。
止まったエスカレータを歩いてのぼってくる人がいる。
お店の電気ははんぶんくらいになっていて
そう言えばなぜか白熱灯だけでもっていて
5月下旬の今には少し暑いようです。
ビルの中でもそれでも初夏は初夏。

よくわからないけれど気まぐれでCD屋さんに寄り
ひらけた店頭に立ち尽くしていたところ目の前に
なんとか見たことのあるポスターが貼ってあったため
ぽやぽやと近寄り手にとって
みた。

SINGER SONGER、初花凛々。

5ガツ25ニチ堂々発売。

CD一枚手にもったままふらふら30分も店内を歩いてしまう
ほしかったもの・待っていたものはどうして
手に入れるまでに何か時間が要るのだろ。(私だけ?)

最寄のそのCD屋さんは決して「タワーレコード」などではなく
それだからか扱いはちっこいけど
でも
なんとなく嬉しかった気がするから今日はそれで十分です。

さて

いつこの音に触れようか
きわめてハッピーな筈の
姫プラス4人の男どもバンド。
時間が熟するときはいつか知れない。

本屋さんに行ったらおもしろそうな本がたくさんならんでいて
あんまりどきどきするので一冊も買うことができなかった。
とりあえず高橋源一郎の「ミヤザワケンジ」は読むべきだと思う。
装丁も「込み」でね。

そんな、日。



今日の本:
ミヤザワケンジ・グレーテストヒッツ」高橋源一郎、集英社、2005年5月




追記:5ガツ25ニチ、朝

雨上がりのよく晴れた朝に寝不足のあまり初花凛々をねぼけまなこで開封す。
初花凛々、たしかにほんとうにCoccoとくるりがブレンドされていて
ぽやっとした頭のまま幸福にわらってしまった、
ハロー、ハロー?

365ニチ×4年分まかせなさいと待っていた果てに
こんなことを言われたらちょっとやはり
嬉しくなって笑って泣いてしまうのもふしぎじゃないよって
出かける支度をしているひとに、ぼくがそう言った。

さも当然のように
ずっとだいすきだよって
そのままで。

窓をあけはなしたらつめたい風と青い青い空。

「……生きてゆける。」

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by stelaro | 2005-05-24 17:43 | arts+music

セレストブルー

■ 2005/05/10 Tue 「セレストブルー」

セレストブルーはほんとうのところ未開封の音源なので
音を知らない、
ことばを知らない、
生のことをがつんとすっとばしたまま
背景情報を漁るのはなんだかウツクシクナイような気がして
余り得意ではないのだけれど

ニュース23で特集を組むというので
ふらり夜中にテレビをつけて、ふらりふらり見る
見るのみである。

こっこからの贈りもの。

要するに昨年夏に出版された絵本「南の島の恋の歌」の
購入特典だったCDに収録されていた音楽、セレストブルーについて
トランスジェンダーのひとりの女の子がその曲をつくるきっかけに
なったのだということ、そのひと、心音(こころ)さんとその家族のお話。

トランスについては思うところもある
けど、脱線するとかぎりなくもとに戻ってこられないから
それはまた別の機会に。
(と言うか……あの特集はあまりトランスジェンダーのことには
触れられていないように感じたのでなんだかこれでいいのかなって
少し思いました、、、性を越えてというサブタイトルほどでなくて)

こっこって少しでかいと思う……ああ、器が。
たとえばこんな想起。
届くファンレターへの困惑
自閉症の子のお母さんとかから来るわけよ、うちの子のために歌ってくださいとか
あっちゃんはそういうのひとつひとつに応えられない、と
彼女は5年くらい前に言っていた。
そういう場所から歩いてやってきたんだなあという
ひとつの感慨に近い。だから「でかいな」と思う。

Cocco(28)とテロップに白地で抜かれたとき
ああそんなところまで来たのかということにどきっとしたりした。
沖縄を飛び出してから10年も過ぎてしまったらしい。
変わるにも大きくなるにも十分すぎる時間。

たぶんこのひとにできることというのは究極的にはうたうことだけだから
だからきっともう
歌うだけなんだろうなと、思う。
控え室でけたけた笑いながら心音さんのお母さんと抱擁してた
その笑い顔でなんとなく思う。

真顔で語れないことも叫べないこともきっとうたうのだ。

アーティストというのは
なにができるかというと
つくることだけだよなあ、とたまに感じる
それに満足して自分を続けていけるかというと
そうでもない。絶対、と言いたいけど
アイデンティティなんてゆらぎまくると思う。
そのゆらぎが逆に礼讃されたりするので
一概にダメなものではないんだけれど
とにかく、
行き詰まらないで最後までいけたらアンタ凄いよって、それは天才かなと思う。

なんちゅうかこのひとは齢28にして
あっちゃんはただ歌うだけ、と言う。
以前、カメラの前から姿を消す前に
うたうたい、と自分のことを名乗ったことばに
このひとはすごく忠実に生きているのかも知れないと思った。
ことばに忠実というよりは
吐き出したことばが、彼女というひとにとても忠実だったんだろう。

ものつくりのきれはしのあたしから
うたうたいのあのひとに思う。

あたしなんかつくってみるわ。
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by stelaro | 2005-05-10 00:46 | arts+music