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ひとのかたち、畏れるということ

■ 2005/03/23 Wed 3:00 「ひとのかたち、畏れるということ」

ときどき、
たまらなく
おにんぎょうというものに憧れる。
どうしてか知らないけれど
ふっと
……人形。

私の場合、アンティークドールのレプリカや
ボークスのつくっているスーパードルフィー、ではなく
それをとばしてひととびに
個人作家さんの球体関節人形、に行ってしまうのです
ボークスのお人形も球体関節のひとつであるので
厳密なところはよくわからないのだけど……
一からひとりの人の手でつくられた
作品というか生きものというか……にんぎょう。
ひどく、ひどく魅力的です
たとえばオールビスクの人形の顔から醸し出されている
なんともいえない表情の数々

19歳のときにともだちに誘われて人形を見に行った
正確には妖精にまつわる展示一般、ということで
要請をテーマにした人形がさいごにたくさん
いろいろな作家さんの手になる「ひとがたの妖精」が
たたずんでいたこと。

恋月姫のおにんぎょうは憧れ、絶対に手の届かない憧れ
そこからはじまって、少しずつ踏み込んでいったのが
創作人形の世界で……ああなんだか知ってしまうとだめになる。
以前、お人形好きの人と少しお話する機会があった
私は、人形はものすごく好きだけれどとても手にできない、と言った
とても手にできない。
ほんとうにその通りで
遠くから憧れているまま。

それは畏れるということととても似ている

この人形を私が所有するなんてこととてもできない、という感覚
むずかしいかな、むずかしいかも
実物をひとめでも見たらわかってもらえるかと思うのですが
私が好きな顔の人形はたいていひどく近寄りがたい
そうして、大きい
たとえば体長80センチの人形、なんて
ひどくリアルな目をして傍らにいたら
どんな気分?

きっと究極的には自分でつくるべきなのだと思う
粘土とやすりからはじめて
文字どおり、血と骨から自分でつくってゆくんだと思う
そうでないときっと
私はこの存在とちゃんと向き合えない気がするし
同じ空間に生きていることも難しいのじゃないだろうか。
可愛がるなんて言うこととはあんまり遠くで
とらえるしかない感覚。

金額というハードルよりももっと大きくて高いものにふさがれて
いつもいつも、真夜中の探索を終えてくる

銀座人形館

特選作家のコーナーに辻彩香さんという方の人形が載っているのですが
……たいそう好きです。こんな人形……
仮に、同居するとしたらまた
こうはならないに違いないけど
by stelaro | 2005-03-23 03:00 | arts+music